花粉症に負けないで!
3月6日は二十四節季の3番目、啓蟄です。
昨日はすごい花粉でしたね。ベランダの手すりを拭くと、黒いPM2.5的な汚れと薄緑の花粉が。
今日は花粉症に対する、鍼灸師の頭の中を覗いてみましょう。
東洋医学では、春の花粉症は「肝」の作用が強くなりすぎた、と考えます。頭や目の使いすぎ、イライラ、緊張が主な原因。
肝が強くなりすぎるのは、冬に冷えたり寝不足したりによる腎の弱り、食べ過ぎやダイエットによる脾の弱り、といった相対的な力関係も考えます。
鼻水が出る場合は、体が中が冷えているか、外から寒さにやられているか、体の中で水毒がたまっているか、鼻の奥に熱を持ってるために水を集めて冷やしにきたか?
目が痒いのは、イライラによる頭の熱、疲れによる熱、高血圧的な充血、血が少ないことによる熱とドライアイ?
これらの可能性を考えながら、脈・舌・お腹・ツボ・皮膚の色や熱冷えを探っていきます。それでツボの性質と反応から、鍼灸するポイントを決定するのです。
では自分でできる対策編。
基本は肝を緩めること。つまり、ゆったりした呼吸・散歩・体操などによって体の緊張をほぐす。腹八分目にして栄養をとり、胃腸の力で肝の暴走を抑える。
鼻や目の温度を下げるには、スマホ・パソコンによる脳の使用を減らす。体をよく動かして体の温度を上げる。よく寝て脳を休ませる。
前頭部が熱くなっているから、上星というツボ(顔中心線の髪の生え際から2cmくらい上)を指先ではじくようにしてもいいですね。
また粘膜の炎症を抑えるには、酒・砂糖・カフェイン・チョコレートを控える、粘膜を強くするビタミンA(カロテノイド)を含む食品を摂る、炎症を抑えるビタミンCを摂る。
私はチョコレートが好きで、つい食べてしまいますが、翌日は目が痒くなることが多いです。
実は対策は、1つ前の季節からしておくことが肝心です。冬のうちに花粉に負けない体を作っておくことです。
花粉症の薬が効きにくくなってきたと感じている方は、今から来年に向けて対策を講じておきましょうね!