手が挙がらない!~五十肩への鍼灸
手が挙がらない、エプロンが結べない、ブラのホックが止められない!
五十肩はある日突然起こります。
昨日特別なことをした覚えはないのに・・・・
肩をぶつけたとか、こけそうになって手をついたとか、外傷が理由の時は、腱板断裂といって、肩を支えている靭帯が一部切れている可能性があります。
切れていれば、手術でつなぐしかないので、まず整形外科に行ってください。
肩関節が激痛で腫れている場合も、石灰沈着性腱炎の可能性のため、整形受診です。
どちらも腫れと激痛があるので、皆さん迷わず整形だと思います。
鍼灸に来られるのは、整形でのリハビリが終わり、ほぼ慢性期に入ってからのことが多いです。
動かすとズキンと痛い、腕が途中までしか動かせない、夜間ズキズキするなどは鍼灸適用です。
痛む場所は肩関節の部分、肩関節から腕の前にかけて。
でも原因のほとんどが肩甲骨周囲にあります。
肩甲骨にへばりついた筋肉が、自由な動きを失って、肩から前の筋肉を引っ張っています。
また、肩甲骨と鎖骨、肩甲骨と上腕骨、鎖骨と第1肋骨との隙間がなく、血管や神経が圧迫されています。
ですから、施術は肩甲骨を自由にしてやると、腕の可動域が広くなります。
痛みも初回で半減することが多いです。
整形で処置してもらうべきなのは、鍼灸をやった直後は痛みがなくなるが、家に帰るとまた元通りという時です。
リブレを始めた頃、来ていただいていたお客様で、そんな方がありました。
高い所から落ちて手をついたというのに、まず鍼灸に来られて、施術直後は「うそみたいに」痛みがなくなり、喜んで続けて来られましたが、夜には痛みがぶり返すので、病院に行ってもらったら、腱が切れてました。
結局手術して、1ヵ月リハビリされました。
やはり外傷はまず整形!という教訓と、切れていても「気を通じさせる」ことで痛みはとれることを実感した症例でした。