PMSはありますか?
いろいろなPMS(月経前症候群)に悩まされる方は多いですね。
長い人は、月の半分が不調と言われます
西洋医学では、PMSの原因は「黄体ホルモンらしい」としか分かっていません。
女性ホルモンの変化は、体に様々な影響を与えます。
例えば2016年の研究では、排卵前には脂っこいものに対して口の中が敏感になり、高温期には鈍感になるという結果が出ています。
いつも妊活の方に「排卵までは、お腹すいた〜と飢餓感を感じてから食べてね」と言うのですが、自然に脂っこいものを避ける口になっているんですね。
また、高温期にはカロリーを摂りたくなり食欲が増す、ということができますね。
PMSは、東洋医学的には、気滞、水滞(湿痰邪)、血滞(瘀血)、気虚、血虚などと見極めて施術していきます。
これらが混じっているパターンも多く、難しいところです。
別の面からみると、PMSの「だるい、眠い、食欲が出る、便秘気味」などの状態は、妊娠初期と同じ。
体を休めて安全に胎児を育てようとする、生理的反応とも言えます。
ただ、それがキツく出る場合は、胎児を守るためには寝て過ごしてほしい、という体からの要請があるということ。
つまり、体力の貯蓄があまりない、と考えていいと思います。
6月22日の記事の「腎虚」にも通じる部分があります。
こういう時は、睡眠と食事の質を見直してください。
鍼灸院に来てくださる方は、食事は割ときちんとされていますが、最近はビタミンやミネラルの不足が、研究で明らかになってきています。
むやみにサプリメントを摂ることは、あまりオススメしませんが、ビタミンB6、ビタミンD、ビタミンEの多い食材を意識してみてください。
睡眠は、考え事をして寝たり、脱力できずに寝ると、疲れが取れません。
そして疲れているのが常になり、気の張りや楽しさ・忙しさによって、体の重さを無視して生活しています。
その状態は、ピンと張りすぎた弦のようなものなので、温度や気圧の変化・ちょっとしたストレスで、簡単にプチンと切れて、何かの症状を引き起こします。
これは妊娠力にも関わります。
PMSがキツい、長い人は、まずPMSをほとんど感じない体を作りましょう。
それが、妊娠するための「余力ある体」です。
リブレでは、体のどこに力が入りやすくなって、眠りを妨げているか探します。
精神面では、怖れ・怒り・焦りなどで、無意識に力が入ります。
それを自覚すると、こまめに解除できます。
そして、鍼や呼吸法で力を抜く心地よさを、体に覚えてもらいます。
でも、激痛を伴う内膜症や、大きな筋腫・チョコレートのう胞などかある場合は、まず婦人科へご相談くださいね。
次回は、東洋医学で考える、生理前後の頭痛について考察します。