漢方薬と鍼灸
知らない人が多いけど、この二つは同じことができます。
誤解を恐れずに言うと、この漢方薬はこのツボの組合せというように対応しています。
とちらも、その人の状態に合わせてオーダーメイドするのがベストです。
古典に出てくるような中国、朝鮮、日本の名医は漢方薬と鍼灸を両方使って、ありとあらゆる難病に立ち向かっています。
では漢方薬と鍼灸はどう使い分ければよいのか?
千年もの昔は、漢方薬は野山の薬草を摘んでブレンドできる庶民の方法、鍼灸は特権階級の施術法だったようです。
↑クリックすると拡大します(出典:松浦商店のページ)
以下の記述は、私の現時点での未熟な見解であることをお断りしておきますが・・・・
一般的には信じられてるのは、「漢方薬はゆっくり効く、鍼灸は即効性」というものですが、そうともかぎりません。
私は漢方薬を飲んで10分くらいで、自分に合ってるか合ってないかわかります。
でも、1ヵ月くらい続けて飲んで、やっと体の変化を感じる薬もあります。
また鍼灸は気の流れを整えるのは早いですが、瘀血(おけつ)や湿痰を散らしていくには、時間も回数もかかります。
漢方薬…1日3~4回家に居ながらにして改善ができる。
1回でピッタリ合わせるのは難しい上に、二週間くらい様子を見ないと正解かどうか判定しにくい。
自分に合ってない時に、分解排出し終わるまで、不快感が続く。
合ってない時に、買った漢方薬が無駄になる。
鍼灸…ツボの選択が合ってるか合ってないか、脈や体表情報ですぐにフィードバックできる。
部分的な気の偏りを整えることができる。
毎日鍼するのが望ましいレベルの方でも、なかなか毎日の施術はできない。
私が「鍼が素晴らしい!」と思うのは、赤ちゃんに対してもアプローチできる、薬を飲みこめなくなった方や意識のない方に対してもアプローチできることです。
また、どこかで倒れた!というような緊急事態に対しても、知識さえあれば鍼灸はできます。
私は鍼灸師ですから、鍼灸だけでは時間がかかり過ぎるような状態の方に、漢方薬で体力を下支えしてほしいなぁと思うことがあります。
鍼灸師と漢方医が連携をとれるようになれば、革命が起きると思うんだけどね。