レジリエンスとは?
東京パラリンピックは感動でした。
初めて知る競技が多く、その面白さと迫力に魅了されました。
また、10代の選手の活躍や、50〜60代の選手のさらに上を目指している姿に、勇気をもらいました。
日本が一番メダルが多いと思ってたら、1位はダントツで中国でしたね。
レジリエンスresilienceという言葉は、このパラリンピックで初めて知りました。
物理学的には「弾力性」「復元力」
自然学的には気象変動のダメージから、生態系が新たなバランスをとって生きる力
心理学的には「逆境からの適応力」「精神的回復力」(環境的サポートを含む)
「ストレスをはね返す」というのとはニュアンスが違って、一旦は傷ついたり落ち込んだりした後、徐々に這い上がっていく力のことです。
事故、病気、ケガ、身近な人の喪失、家族の争い、介護、虐待、貧困などの逆境は、誰もが何かしら経験するものです。
しかし、悲しみと絶望の中にずっといる人と、そこから抜け出していく人がいます。
その違いを、たくさんの学者さんが調べてくれています。
立ち直っていく人は、
- 多様な興味を持ち、新しい事に活動していく
- 感情のコントロールができる
- 将来の目標を具体的に描くことができる
という傾向があったという研究があります。
ただ、それ以前に、「逆境を人のせいにしないで受け止める」という大きな作業があります。
確かに原因は誰かが引き起こしたかも知れません。
でもツラいのは自分で、誰も替わってもらえないのです。
原因が何か決まったところで、少し気が晴れるくらいで、自分が救われるわけではない。
先日判決が出た池袋暴走事故で、ご家族を亡くされた方がありましたね。
想像でしかないのですが、初めは、ご家族を亡くした悲しみと、相手への憎しみの時期があったでしょう。
そこから、署名活動や裁判を起こされました。
判決が出た時の会見は、正しい者の意見が通る社会であってほしい、というメッセージを感じました。
自分の感情に向き合い、
周囲の助けを借り、
行動を起こして、
社会に影響を与える。
このプロセスが、レジリエンスと言えるのではないでしょうか。
自分が受け止める体の不調も、同じように「嫌だ、苦しい、逃れたい、不安だ」という自分の内側へ向く感情から、次第にあきらめ、受け止める事から始まります。
そして次第に
「私の体は、どう生き方を変えなさいと教えてくれているのか」
「この体でできること、やりたい事は何か」
「できることを実現するには、誰のどんな助けが必要か」
「逆に、この体で人に何ができるか」
と、ベクトルを外へ外へ向けていくのです。
パラリンピックの父と呼ばれるルートヴィヒ・グットマン博士(1899~1980)の「失ったものを数えるな。残されたものを最大限に生かせ」という言葉もこのたび知りました。
歳とともに、できない事は増えますが、この言葉を忘れないでおこうと思います。
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枚方公園駅前 レディース鍼灸リブレ院長