腸と眠りが心の炎を鎮める
今日は二十四節季の18番目、霜降です。
やっと秋らしくなってきました。
前回の炎症についてのコラムが好評だったので、続編です。
前回は「心の炎をしずめる → 体の炎症をしずめる」でしたが、今回は「炎症しにくい体をつくる → 心が穏やかになる」というアプローチです。
最近の医学は、体の中で慢性的に進んでいる炎症こそが、動脈硬化や心臓病、ガンや認知の原因になっているのではないか?と各分野で研究が進んでいます。
なので、体を守るために起きる炎症が、必要以上に残らないように注意です。
先日のノーベル生理学賞のテーマ、制御性T細胞にも頑張ってもらわねば!
① 腸と炎症の関係
腸は「免疫の7割が集まる臓器」。
ストレスや食べ過ぎなどで腸内環境が乱れると、腸の粘膜がゆるみ(リーキーガット)、腸から炎症性物質(サイトカイン)が血流に漏れ出すようになります。
この炎症性サイトカインは、脳に伝わって気分の落ち込みや不安感を引き起こすことも。
つまり、
「心が荒れる → 腸が荒れる → 炎症が続く → さらに心が沈む」
という悪循環が起きやすいのです。
東洋医学的には:
腸は「脾」と深く関係し、思慮・心配が過ぎると脾が傷(やぶ)られ、湿がこもって炎症(熱)を生むと考えます。
「脾胃を整えることは心を整えること」。まさにそれが腸の健康につながります。
② 睡眠と炎症の関係
睡眠不足や夜更かしが続くと、体内時計が乱れてコルチゾール(ストレスホルモン)が高いままになり、炎症を鎮める働きが低下します。
深い眠りの間に分泌されるメラトニンや成長ホルモンは、抗酸化作用・修復作用があり、炎症を鎮める天然の薬のようなもの。
また、メラトニンは腸内細菌とも連動していて、夜にしっかり眠る人ほど腸内環境が整いやすいことがわかっています。
東洋医学的には「肝は血を蔵し、夜に血が肝に帰る」と言われ、睡眠は血の再生と心の静養に欠かせません。
眠りが浅い人は、心火をしずめ、肝血や腎陰の不足を整えることで、炎症体質がやわらいできます。
③ 炎症を鎮める生活の整え方(例)
- 夜は23時までに寝る
- 寝る2時間前にはスマホやTVをやめて、照明を少し落とす
- 発酵食品・野菜・雑穀を意識して腸を整える
- 食後の10分間の散歩で腸の蠕動を助ける
- 呼吸やストレッチで副交感神経を整える
これらを続けることで、「心の炎」を自然に鎮める体の土台が整います。
リブレでは、鍼灸で肝と脾、肝と腎のバランスを考えた施術をすることが多いです。
また水素吸入は、炎症物質を直接取り除きます。ご活用くださいね。
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枚方公園駅前 レディース鍼灸リブレ院長