女性の痛みはこじれやすい?
今回は石黒成治ドクターのコラムを、鍼灸師的にまとめた記事です。
寒くなってくると、やっぱり出てくる関節の痛み。
「なんだか最近、腰が重い」
「膝の痛みが取れない」
そんなとき、つい頼ってしまうのが痛み止め。
しかし、女性の痛みは男性のように単純ではなく、
①痛み止めが効きにくい
②慢性的な痛みに移行しやすい
③ストレスやホルモンの影響を受けやすい
その理由は、男女で「痛みを感じる仕組み」そのものが違うから。
カナダのカルガリー大学が発表した研究では、神経が損傷して痛みを感じやすくなる「神経障害性疼痛」の仕組みを、ラットを使って解析しました。
男性の体では“ミクログリア”という免疫細胞が痛みを強めますが、女性の場合はまったく別の“CD8+Tリンパ球”が関係していたのです。
この組み合わせは「細胞障害性Tリンパ球」と呼ばれ、ウイルスや腫瘍を攻撃するありがたい働きをしますが、痛み物質も増やしてしまいます。
これには痛み止めが効きにくいのです。
さらに注目されているのが、肥満を防ぐ「レプチン」というホルモン。
レプチンは、脳の視床下部に満腹を知らせて食べ過ぎを防ぎます。
また、脂肪を燃やしてエネルギーの消費を促します。
最近の研究で、レプチンは痛みを強めるスイッチとして働くことが分かりました。
一方、レプチンが効きにくい「レプチン抵抗性」と呼ばれる体になると、体内のレプチン濃度が高まり、慢性的な炎症が続いて痛みが悪化する可能性があります。
では「レプチン抵抗性」はどのようにできるのでしょう。
常にレプチンの「食べ過ぎないで!」という信号を無視し続けた結果、レプチンが増えても反応しない体になってしまった、ということです。
ストレスがあると、体の声を無視して、「リラックスさせて!もっと食べたい」という脳の声に従ってしまうのです。
実際、人を対象にした研究でも、変形性関節症の女性は男性よりレプチン値が高い傾向が見られました。
だから、体重が増えてレプチンが高くなると、関節炎の痛みが悪化しやすいのだそうです。
つまり、「体重が重いから膝に負担がかかって痛い」というより、ホルモンや免疫のバランスが痛みを長引かせている可能性があるのです。
このように、女性の痛みはホルモンやリンパ球が関係するために、ストレスの影響が大きいのです。
鍼灸や整体でも、経験的に、「筋肉を緩めるだけでは不十分」と感じてきましたが、ストレスや自律神経にアプローチするのが大事だと証明されました。
痛み止めで対処できないときは、リブレにご相談くださいね。
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枚方公園駅前 レディース鍼灸リブレ院長






