安全な便秘薬、怖い便秘薬
今日は二十四節気の9番目、芒種です。
ぼうしゅ=穀物の種まき、だそうです。
この辺りでは田植えがすんでいますが、昔の作物はゆっくり植えたのかな?
便秘の方は、長年薬に頼っていることが多いですが、自分の便秘の原因究明をしないで、漫然と薬を続けるのは危険です。
今日は便秘の一般論 → 薬の危険性について → 鍼灸で原因に迫る、という流れです。
季節的には湿気の増加につれて、お腹が緩くなる季節ですが、頑固な便秘の方もおられるかもしれません。
そもそも日本人は西洋人より、腸が長いです。
消化の悪い穀物食を、時間をかけて消化するためです。
食物繊維は、排便をスムーズにさせる効果があります。
現代は繊維不足と言われていますが、逆に取り過ぎても便が硬くなるため、注意が必要です。
- 水溶性食物繊維・・・・糖質の吸収を抑え、コレステロールを低下させる
海藻類、果物、いも類、ネバネバ野菜(オクラ、モロヘイヤなど) - 不溶性食物繊維・・・・便のかさを増やして、腸の動きを刺激し、腸内細菌を整える
根菜類(ゴボウ、大根など)、豆類、キノコ類、穀類(おから、玄米など)
この両方をバランス良くとることが大事です。
薬局で買える便秘薬は、大腸の運動を活発にさせる「刺激性下剤」が多いです。
「アントラキノン系」はセンナ、ダイオウ、アロエなどの成分で、生薬だからと安心してませんか?
便秘薬を飲まないと出ない、だんだん量が増えている場合、「大腸黒皮症」という、大腸の細胞が死滅する状態になっているかもしれません。
漢方薬にしても、
- 大黄甘草湯ダイオウカンゾウトウ・・・・常に便秘がち(陽明が塞がり、胃気が降りない)
- 防風通聖散ボウフウツウショウサン・・・・高血圧・のぼせがあり、尿量も少ない(痰湿、湿熱)
- 麻子仁丸マシニンガン・・・・コロコロ便(大腸燥熱)
なども長期常用すると大腸黒皮症を起こします。
薬の常用が心配な方は、「アントラキノン系」の薬から、
- 「酸化マグネシウム」・・・・腸壁から水分を奪い、便を軟化する
- 「ピコスルファートナトリウム製剤」・・・・便の水分吸収を抑える
- 「腸の上皮機能変容薬」・・・・腸内の細胞膜に働きかけ、イオン交換で便を緩ませる(過敏性腸症候群の薬)
に変更できるか、医療機関へ行ってご相談下さい。
鍼灸的には、便秘は
- 胃腸に熱や湿がこもった状態・・・・食べすぎ、飲み過ぎ、イライラなど
- 胃腸の動きが悪い状態・・・・交感神経優位or 腸を動かすエネルギー不足
- 体全体の水分不足・・・・高齢者、大病の後など
をタイプ別に直していきます。
食養生としては、上記に挙げた食物繊維と、夕飯に納豆・オリーブオイル
運動は、足踏み、体をひねって腸を動かす、四つんばいで腸の圧迫をとる
リラックスして、腸を動かす副交感神経を働かせる
薬の常用から、だんだん自力で出せるようになると、きっと爽快ですよ!
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枚方公園駅前 レディース鍼灸リブレ院長