生理前の頭痛、生理後の頭痛
前回の予告どおり、今日は生理痛と頭痛について。
生理痛の原因は「プロスタグランジン」という物質です。
プロスタグランジンは体内で作られます。
だから元々は体にとって有用な物質。
感染やケガで体の危機が起きると生成され、痛みを感じ、発熱し、食欲を落とし、眠たくなって体を守ろうとします。
生理前と生理の前半は、このプロスタグランジンが急増します。
子宮を収縮させるのが痛みとなり、血管収縮が冷えとなり、胃がムカムカ、お腹は下します。
こう見ると生理の時は、生物としては危機的な時期なので、生理休暇は胸を張って取っていいですよね。
では、生理痛のひどい人とほとんどない人の違いは何なのでしょう?
ひどい人は、まずプロスタグランジンが多い。
もう1つのパターンは、プロスタグランジンに反応しやすい物質が多い。
現代では痛みを感じやすく、めんどくさい体かもしれませんが、野生では生き残れる可能性大、ですね。
話がちょっと横道にそれました。
生理後半の生理痛は、うっ血によるもの。
血行が悪い状態で、痛み程度は前半の痛みより弱く、激痛というよりは鈍痛。
だるさやむくみを伴います。
だから、少し体を動かしたり、お風呂で温もったりすると軽減します。
「頭痛」も生理前後で同じような違いとなります。
西洋医学では、生理前後の頭痛の原因は「女性ホルモンらしい」としか分かっていません。
そこで、頭痛に関しては東洋医学的に説明します。
東洋医学では、生理前から生理前半に起きる頭痛を「実の頭痛」、生理後半から生理後に起きる頭痛を「虚の頭痛」と分けて考えます。
実とは、気の流れを邪魔する何かがある状態。
熱邪、寒邪、気滞、湿邪、瘀血などが邪魔します。
虚とは、気の流れさせるエネルギーが足りない状態です。
気虚、血虚、津液(しんえき)の虚があります。
生理前に肩こりがひどくなり、生理が始まると楽になるということがありますね。
イメージとしては、生理前には子宮内に血液が満ちてくるため、元々体に熱や湿などの邪実があると、邪が血にからんで気の流れを止めようとします。
すると筋肉中の血流も滞り、筋肉が固くなる。
鍼灸施術するときは、姿勢からくる筋肉の張りをまず取って、良い姿勢を体に思い出してもらう。
その後、元々体にあった邪実を排出できるように、体質に応じたツボに鍼灸します。
生理後半から生理後の頭痛は、血液が失われたことによって、筋肉に潤いが足りず固くなって起こります。
ほとんどが血虚のため、その場ですぐに頭痛がとれるのは難しい。
3ヶ月後を目標に、血液を増やすように生活改善してもらいます。
スマホの時代になって、姿勢はますます崩れ、眼と脳は休まるヒマがありません。
野菜不足も筋肉を固くします。
頭痛を誘発する条件は増えるばかり。
「何もしない、何も見ない」という時間を、意識的に取りましょうね。
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枚方公園駅前 レディース鍼灸リブレ院長