中枢性感作って何?
今日は二十四節気の6番目、穀雨です。
2019~2020年の神経治療という医学雑誌掲載の論文です。
中枢性感作CS(ちゅうすうせいかんさ)とは、ここ15年くらいで定義されてきた言葉です。
簡単に言うと「症状が長引き、気にすれば気にするほど、神経の感じ方がキツくなる」ということです。
初めは違和感くらいの弱い刺激でも、短期間のうちに何度も繰り返されると、受け取る脊髄や脳への伝達途中で増幅され、痛みと感じるようになる。
軽い痛みが繰り返すと、神経はさらに過敏になり、耐えがたい痛みと中枢で判断する。
例としては
- 慢性疼痛(偏頭痛、線維筋痛症、慢性腰痛、顎関節症など)
- 過敏性大腸炎
- 頻尿
- 不眠症
- 慢性疲労症候群
- 化学物質過敏症
- パニック症候群
などのように、実に幅広い。
検査によって体の異常が認められる「病気」から、特に異常は認められないけど症状は出る「不定愁訴」まで、程度も様々。
この病態については、日常生活にどれだけ支障をきたしているか、という質問項目に回答する検査が行われる。
そして、CSと判断されたら、医療的な投薬などの処置やリハビリとともに、患者さんの思考を変えていくカウンセリングをしています。
- 体にとって必要な感覚(体を守るため、炎症のおしらせetc)があることを知って、全ての痛みや違和感を怖れないようにする
- 症状を感じたくない!と思うあまり、運動しすぎたり、かばいすぎたりしているかチェック
- この症状は「自分で治すことができる」という事を知る
また、CSが起きやすいグループと起きにくいグループの差を調べた調査もあり、
- 女性は男性に比べて、CSが起こりやすい
- 運動習慣を持っている人ほど、CSは起きにくい
- 周りに悩みを話せる人、頼れる人がいるほど、CSは起きにくい
- 生きがいを持っている人ほど、CSは起きにくい
- 慢性頭痛がある人は、CSを起こしやすい
論文からの引用はここまでです。
つまりは、体の違和感から意識を離す機会をどれだけ持っているか、でしょうか。
恐怖を感じる時間を少なくして、脳内での神経回路のつなぎ替えをするイメージです。
ここからは私の個人的な見解ですが、CSの症状を持っている人は
- 言葉や雰囲気に対する感受性が高い
- 記憶力がものすごく良い
- 責任感が強い
感受性が高いと、体に入ってくる情報量がのんびり屋さんの何倍もあって、疲れやすい。
脳内はいつも働いていて、交感神経優位になりがちです。
また、予約日時などをメモせずに覚えておられますし、その反面、「気にしない、忘れていく」ということが苦手です。
そして、「自分の役割を休むと迷惑がかかる」と強く思われるため、早く症状が消えてほしいと絶えず考えてしまう。
思い切って、海外で住んでみると良いですよ!
自分のことを知らない人ばかりの土地で、自由に空気を吸ってみる。
日本人がいかに真面目でキッチリしてるか、思い知らされます。
そして、だらしなくてワガママでもお互い様で、それを許し合って生きていける世界があります。
そのだらしなさに腹を立てているうちに、症状が消えている可能性が大です(笑)
こっちも生きて行くのに必死ですから。
鍼灸では、交感神経優位を鎮めるツボに鍼を置いて、自律神経のバランスを整えます。
セルフケアとしては、1日2回のマインドフルネス(いつもこれ!)、
自分をいたわる、ほめる、ねぎらう、さする、とにかく自分に優しくしましょうね。
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枚方公園駅前 レディース鍼灸リブレ院長