触れあいのパワー
今日は二十四節気の8番目、小満です。
私事ですが、前回のお便りを送った日の午後、16歳の老犬を見送りました。
前半は親バカの話です。
クルミは2007年11月に私が臍の緒を切ったトイ・プードルです。
1匹目の男の子はうまく切れましたが、2匹目のクルミは少し引っ張ってしまい、出べそに。
親になったラムは、2匹の子犬を上手にお世話してくれました。
ずっとワンプロ(犬のプロレス)してた兄妹ですが、2ヶ月半くらいでお兄ちゃん犬は娘の友達がもらってくれました。
その家で、とても可愛がってもらいました。
クルミは、散歩してると「子犬?」と聞かれるような、人なつこく落ち着きのない子でした。
14歳でみつかった病気は心臓弁膜症と腎不全。
老犬なので血圧を下げて、心臓と腎臓にかかる負担を減らすことにしましたが、薬が合わず、量を減らしても、漢方にしても体調が落ちます。
薬をあきらめて、食事療法と鍼灸パッチだけにしましたが、だんだん持ち直し、散歩に行けるくらい回復しました。
ここ半年くらいは、拍動が肋骨全体に響くほど強くなり、血流不全で毛が抜けて腕や脚は冷たく、脳や眼、耳も機能が衰えて、認知症状が出ました。
呼んでも違う方角を見るし、部屋のあちこちで頭をぶつけたり、隙間に挟まったりしてました。
犬のツボは、人間と基本的に一緒なので、棒灸と古代鍼という触れる鍼を使いました。
食欲が落ちたときは鍼灸して、少し食欲が出ます。
その頃、X(Twitter)で、愛犬を亡くした人が「できる限りの治療と、生活介助をして、快適に過ごせるように頑張ったけど、それよりも、もっと抱っこしておけばよかった」というポストを書いているのを見ました。
あーそうやった!と思い、それからはいっぱい抱っこしてやりました。
膝の上では食欲が出て、夜は家の中を歩き回ることができました。
心地よい感覚が、気を巡らせるのでしょうね。
GWには、孫達にも触ってもらい、賑やかに見送ることができました。
寝たきりになることもなく、息切れすることもなく、穏やかな最期でよかったです。
これって、人間の看病、介護も同じだと、つくづく思いました。
つい、食事や着替えやお風呂など、どう快適に過ごしてもらうか、どこでお世話になるかというような環境整備について考えますが、弱った者にとっては、さすってもらったり、触れ合ったりする方が嬉しいのではないでしょうか?
コロナ禍以降、未だに施設や病院では、面会に何らかの制限がつくことが多いです。
短時間の面会時間に眠っていると、声もかけずに帰ってしまうこともあるでしょう。
でも体は反応するし、耳は聞こえています。
足をなでてあげるだけでもいい。
お腹のマッサージもとても気持ちいいものです。
入院してる父の足がとても冷たかった時、私は即席ホットタオルを作っていました。
しっかりしたビニール袋に乾いたタオルを入れ、持参した水筒のお湯を注いで作ります。
足やお腹や腰に当てると、「温かくて気持ちいい」と喜んでました。
体が弱り、気持ちが弱るほど、好物の差し入れより、背中や足をさすってもらいたい。
最後は、手当てだと思います。
介護業界にロボットやAIが入ったとしても、人間の触れあいだけは仕事として残るでしょう。
どうぞ、身近な方を見送るときに、心残りのないように、触れ合って下さいね。
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枚方公園駅前 レディース鍼灸リブレ院長