梅雨の養生と鍼灸
今日は二十四節気の10番目、夏至です。
今年の梅雨の入りは遅いので、大雨にならないことを願います。
橋本浩一主編「東洋医学に学ぶ 四季の健康法」より抜粋+プチ解説
梅雨入りあたりは、一年で最も湿度が高くなる時期です。
湿度が高いと、体の水分代謝が悪くなり、むくみ・倦怠感・食欲不振が起こりやすくなります。
水分が停滞しやすい食べ物
→もち米(おかき類)、甘いもの、油濃いもの、消化の悪いもの、お酒、冷たいもの
梅雨は「脾」の季節
東洋医学では、胃腸の働き・食欲・水分代謝を「脾のはたらき」と考えます。
脾を強くするには、四肢(脚や腕)を動かすことがいいので、散歩や体操をしましょう。
梅雨に肌寒いと「寒湿の病」、蒸し暑いと「湿熱の病」というのが起きます。
それぞれ、自分が持っている体質と、外の気候が反応します。
最近言われる「天気痛」の中にも、自分の症状や痛みが「寒湿、湿熱」どちらで強く出るか、ちょっと気にかけてください。
舌の自己診断では、体内に「湿」があると舌がむくんで舌の外側に歯の型がつきます。
また、舌の苔はべっとりとして少し厚いです。
普段、体が「冷えている」人は、舌の色が白っぽく、「熱がこもっている」人は赤みがあります。
舌の色は苔で見えにくいので、裏で判断するといいでしょう。
便は、「湿」によって軟便や下痢傾向になります。
これも「寒湿」ならば臭いのキツくない便、「湿熱」ならば臭いのキツい便となります。
一般に梅雨前半は「寒湿」傾向なので、体が冷えて循環が悪くなり、関節痛・腰痛・水虫などの皮膚病が起こりやすいです。
食養生では、胃腸の働きを上げるショウガ・ニラ、余分な水分を出すアズキ・ソラマメ・ジャガイモがおすすめです。
鍼灸では、湿に対して脾兪、胃兪、足三里、陰陵泉、冷えに対して腎兪、志室、胞肓、関元などを使います。
梅雨後半は「湿熱」傾向なので、リウマチなどの関節炎が悪化しやすく、熱中症や食中毒が増え、皮膚炎も悪化しやすいです。
食養生では、熱を冷ますキュウリ・瓜類・アズキ・生野菜などを食べましょう。
「むくみ、のぼせ、熱のこもり」を感じやすい方は、発汗後に皮膚を放置せず、拭いてさっぱりさせておくと、次の発汗が詰まらないために症状が予防できます。
鍼灸では、湿に対しては上記と同じ、熱に対して脊椎上、内庭、厲兌、手足の井穴(爪の横)などを使います。
どこのツボをどう使うかは、体質やツボの状態によります。
弱っているツボは補うように、盛り上がっているツボは取り除くように鍼灸をします。
安全なツボ押しは、「3秒かけてジワッと押し、3秒かけて力を抜く」これを20回くらい。
ツボ周辺へ温まる感覚や、スーッとする感覚が広がれば大成功です。
梅雨に体力を落とさないように養生し、盛夏に備えましょう!
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枚方公園駅前 レディース鍼灸リブレ院長