暑いのは上半身だけ
割と涼しかった今年の梅雨ですが、7月になると湿度も気温も上がってきました。
暑い!と思ってエアコンで涼んだり、冷たい物を飲んだりするけど、本当に全身が暑いですか?
頭と首はモワッと熱いですね。
腰やお腹が、触った手より温かければ合格です。
ひんやりしていた人は、下の3つの原因のどれに当てはまるかで、対策が変わります。
更年期のホットフラッシュは、この3つの複合になります。
最近、施術室では強制的に小豆枕をウエストラインに乗せます。
「こんなに暑いのに、温めるの?」と無言の抵抗は無視して。
15分後に鍼を抜きにいくと、頭の熱さはなくなって、スッキリされています。
最初は「脾を傷めた方」。これは虚実両方あります。
- (虚)もともと胃腸が弱い、下痢しやすい
食欲はあっても、すぐにお腹いっぱいになる - (実)普段からお腹いっぱいになるまで食べる
夜ご飯を食べてすぐ寝る
お酒、脂っこい物、砂糖の入った物が好き
脾を傷めると、食べたものを完全に分解できず、老廃物がたまりやすく、水邪が発生する。
体が固まりやすい、だるい、むくむなどの症状が出ます。
汗が粘って、熱を発散しにくい→頭がポッポッとして足がだるい。
虚の方は、脾兪や足三里のお灸がいいです。
実の方は、まず生活改善と汗を出す運動。脾兪や足三里、陰陵泉などの鍼。
仕事で動いている、通勤で歩いていても、水邪を追い出せません。
サウナよりも動いて気持ちよく出る汗がいいですね!
2つ目のパターンは、「腎を傷めた方」
- 未熟児で産まれた、小さいとき体が弱かった
- 慢性的な睡眠不足
- 休日でも休憩休息をとらない
- 大病をした
- 食べられるが、すぐに胃もたれする
スタミナがなくなっているので、汗をかくとしんどくなります。
腰から下が冷える、力が入らない。全身がむくむ。
体の中で水分が気化しにくく、水蒸気になるべきものが水と熱に分かれるイメージです。
そして熱は上がりやすいから上半身へ、水は重いから下半身へ→頭がポッポして足がむくむ。
腎臓はだいたいウエストラインの背中側。
昔はそこを「コンニャク湿布」で温めたそうです。
コンニャク湿布は、茹でたコンニャクを手ぬぐいで巻く「湿熱パック」です。
(出典:冷え取り温ちゃん)
カイロのように乾いた温かさと違って、体の深い所に熱がしみこみます。
こうやって先人は体の疲れを回復させていました。
腎兪、関元、太谿などの鍼やお灸です。
最後は「膈の動きが悪い気滞の方」
- 息が浅い
- 常に気を張っている、急いでいる
- 心配事を抱えている
- 食欲ないが食べると入る
- 時々胃がキリキリ痛む。
膈はだいたい横隔膜のこと。
緊張や忙しさで息をするのを忘れている方、時々いますよね。
肋骨と横隔膜の動きが悪くなっています。
「気の巡りが悪い」と、横隔膜より上の循環と下の循環が分離してきます。
デスクワークでは、脳ばかり使って胸中はどんどん熱をもっていき、動かない下半身は冷えていきます。
このタイプはウォーキングや腹式呼吸が有効です。
脳を休め、足を動かす。
横隔膜を動かして、内臓をマッサージする。
「〜すべき」を一旦やめて「〜したい」事を思い切りやる。
気が晴れるように伸び伸び過ごす。
百会、合谷、太衝などの鍼です。
夏の初めに夏対策をマスターしておきましょうね。
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枚方公園駅前 レディース鍼灸リブレ院長