寒波に伴う胃の不調
今年は1月4週目からの寒波は厳しかったですね。
風邪には気をつけておられると思いますが、案外、胃腸の不調も多かったのではないでしょうか?
「ムカムカ」や「軟便・下痢・便秘」は冷えから以外に、
- 肝陽上亢 カンヨウジョウコウ
- 肝脾不和 カンヒフワ
- 肝胃不和 カンイフワ
と呼ばれる症状が多かったです。
「肝の臓が強くなりすぎて、消化機能に負担をかけた」という状態です。
今日は中医学用語の「肝気が上がる」という言葉を覚えてください。
これは気のエネルギーが体の上部に片寄ることです。
立春から春の体調を語るキーワードになります。
肝気とは、肝の臓の機能+精神力みたいなもの。
肝の臓は、気や血を巡らせるエネルギーを持ち、血を蓄える所です。
肝が強くなりすぎると、交感神経優位の「頑張らなきゃ、緊張する〜、焦る~、頭パンパン」みたいな状態になります。
そして、この状態が続くと、当然肝は疲れてエネルギーの巡りが落ちます。
血の蓄えは底をつき、「頭が回らない、肌が乾燥する、眼が乾く疲れる、経血が減る」などが起こり始めます。
肝を支えてくれるのが腎。
臍下丹田にドンと居てくれると「キモが座る」、つまり落ち着いた状態です。
普段は肝の暴走を防いでくれたり、腎精と呼ばれる、血の代用品を貸してくれたりします。
ところが、腎は寒さに弱く、先週の寒さで腎陽と呼ばれる「体内のおき火」が冷えてしまい、相対的に肝気が上がってしまいました。
肝気が上がると、みぞおちから肋骨の下部がつかえ、脇腹が張ります。
体はピンチに対処するため、「食べてる場合じゃない」と脾(消化力)を落とそうと圧力をかけます。
胃を下から突き上げ、食べ物を送ろうとする働きを弱めます。
だから先週はムカムカや食欲の落ちた方が多かったです。
1月はお正月の勢いのままに、お餅やお菓子の食べ過ぎで、そろそろ限界が来ていたところ、寒波がトドメとなりました。
量も控えめに。
鍋物や湯豆腐、豚汁、粕汁が体に優しい。
甘酒にショウガを加えるのもイイですね。
これからもまだ寒いですが、フキノトウが地面から顔を出したり、桜や梅はもう花芽をつけたりと、上へ上へと伸びていこうとするエネルギーが出てきます。
また、春は一雨毎に気温が上がり、これも気を上にあげようとします。
つまり、立春からは「肝気が上がる」状態が始まるのです。
肝気が上がると、体の上の方が敏感になるので、下から突き上げる症状が出てきやすくなります。
- 花粉症
- 頭痛、めまい、耳鳴り
- 逆流性食道炎
- 喘息
上記のような持病をお持ちなら、これからの季節は肝気を上げないよう、用心深く過ごしてください。
- 足を冷やさない
- 睡眠不足に注意
- ストレスを溜めないで早めに解消
- チョコレート、カフェインは控えめに
- スマホの見過ぎに注意
- 自由に伸びやかに過ごす日を作る
ツボとしては、百会、合谷、太衝、神道、霊台などを使います。
リブレにご相談くださいね。
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枚方公園駅前 レディース鍼灸リブレ院長