施術の流れ(マタニティ・産後)
希望される施術により施術の流れが異なります。
マタニティー施術の流れ
つわり、安産灸、逆子など妊婦さんへの施術の流れについてです。(安産灸ネットワークのオリジナルです)
1.お電話で詳細をお聞きします。
鍼灸施術に対して医師の許可を得ているか確認し、まだの方は予約日までに医師に聞いてもらいます。
これは、医師と妊婦さんの人間関係を壊さないためです。
安静指示の出ている方には出張施術する必要があるので、あらかじめ体の状態を詳しく聞きます。
逆子の場合は、赤ちゃんの位置、姿勢、胎盤の位置、羊水の量などを医師に聞いてもらいます。
2.母子手帳をご用意ください。
西洋医学的データをふまえた上で、体を東洋医学的にみていきます。
3.生活チェックをします。
家庭環境、食生活、衣服チェックをして、改善できる点を洗い出します。
4.基本のお灸をします。
座った姿勢、または横になった姿勢でお灸をほどこします。
また、家で行うお灸の練習もします。
5.マイナートラブルに対応します。
腰痛、恥骨痛、むくみ、肩こりなどがあれば、併せて施術します。
基本的にお灸で行い、鍼はかざしたり触れたりする程度です。
妊婦さんは妊娠前の約1.5倍の気血がめぐっているので、少ない刺激でも体の反応はしっかり出ます。
赤ちゃんのためにも、やさしい刺激で行います。
6.赤ちゃんの位置をチェックします。
病院でみてもらった時と赤ちゃんの位置が変わっていることもあるので、触って確認するのと、赤ちゃんの心音から赤ちゃんの姿勢を確認します。
逆子の場合は、赤ちゃんの位置やお母さんの体質に合わせた寝方を考えます。
出産準備の場合は、助産師さん推奨の安産につながる体操を練習します。
産後ケア施術の流れ
産後ケアの施術の流れについてです。
1. 詳細をお聞きします。
生まれてからのケガ歴、病気歴、ひきやすいカゼのタイプ、飲食、排便・排尿、睡眠、運動などの情報を引き出すことによって、どのような体質をつくってきたか分析します。
2.多面的な体表観察をします
脈の確認、舌の状態確認、お腹の状態の確認、顔面気色、爪、筋肉、熱と冷え、手足と背中のツボの様子などを観察します。
多面的にみていくのは、証拠をかためて犯人を追いつめていく過程と似ています。
3.症状の原因に対する少数鍼を行います
一番乱れている経絡の一番左右差のあるツボを選んで鍼を刺します。ほとんど無痛。そのツボの効果を補佐するツボに刺すこともあります。
その感覚は体の中を風が吹くようで、鍼を置いた所に感じることもあれば、經絡的に関のある離れた場所に感じることもあります。
また、弱っているツボの場合は、受けている側はそのツボにシビレが集まってくる感じや、ふわっとした温かさを感じます。
置鍼時間は症状と体力と感受性によって変わりますが、10~15分が多いです。
冷えを取り免疫力向上をはかる太陽光線や、脳内の血流量を上げて脳波をα波にするオルゴール療法を併用します。
4.局所への施術をします
痛みというストレスを軽減するために、関節の詰まっている箇所をゆるめたり、筋肉のコリをとったりします。
体全体のバランスを見ながら、鍼や灸をほどこします。
我慢できる程度の痛みや熱さを伴うこともありますが、あくまでも脈を崩さない範囲の刺激量にとどめます。
体力のない方は少しずつ症状をとる方がいいのです。
5.効果定着のために休んでいただきます
施術が終わったら効果定着のために、電気を消して10~15分寝てもらいます。
6.養生指導の説明をします
家で行ってもらう生活改善、体操、お灸、呼吸法などから1~2個説明して実行してもらいます。
骨盤調整の流れ
1. 母子手帳をお持ちください
出産にかかった時間、赤ちゃんの頭囲などから、出産時のダメージを聞き取りします。
2.体のひずみをチェックします
関節の固さや左右のバランスを確認し、骨盤が動きやすいようにほぐしていきます。
3.骨盤を調整します
ソフトな手技でポキポキ鳴らしません。
数回に分けて施術することによって、ヘルニアなどの危険を回避できます。
(一度に締まり過ぎると、生理が遅れたり、内臓圧迫による低血圧を招くことがあります)
4.骨盤体操の練習をします。
次回施術まで1ヵ月あります。生活上の注意点や骨盤の緩みを防ぎ、ウエストのくびれをつくる体操をお伝えします。
1日5分でできるメニューなので、続けてくださいね。
小児鍼の流れ
赤ちゃんはママに抱かれた姿勢でできます。少し大きい子はベッドに座るか寝ころんでもらいます。
- 初めに脈をみます
- 身体全体の寒熱をみます
- 先の丸い金鍼で経絡に沿って気を流していきます
- ツボには、先のとがった金か銀の鍼を当てます
じっと寝ていられる年齢になったら、ツチで先の丸い鍼をコンコンたたく打鍼も使います。