安産のお灸のリアルな効果~お産の現場に入って
安産灸のツボとして、内くるぶしの少し上の「三陰交(サンインコウ)」と、逆子のお灸のツボとして、足の小指の「至陰(シイン)」が有名です。
三陰交にお灸をする効果は、骨盤内臓器への血流量アップ。
これは、サーモグラフィーでお灸前、お灸後のお腹の温度を測って証明されました。
鋭敏な方は、お灸をすると「お腹がポッと温かくなった」「足がジーンとした」なんて言われます。
お腹の皮が軟らかくなって、赤ちゃんは急に動きが激しくなります。
確かに血流がよくなったみたいです。
至陰へのお灸の効果は、「熱がたくさん入る」と言われています。
また赤ちゃんとママとの陰陽を整える。
ママが外側で陽なら、赤ちゃんは内側で陰、ママが頭上向きで陽、赤ちゃんは頭下向きで陰、というように逆子を治してくれるツボです。
お産の現場では、まどか助産院の助産師と安産灸ネットワーク代表が、呼吸もぴったりに陣痛に耐えるママに寄り添っています。
赤ちゃんの頭が見え隠れする頃、お産の進みが遅くなってきました。
すかさず三陰交にリズム良くお灸を10壮程度すえると、会陰の薄い皮がススーッと広がって赤ちゃんを押し出すように動きます。
まもなくお産は無事終了して、胎盤もきれいに出ました。
私はそのあとの至陰のお灸を15壮させてもらいました。
糸状の細いもぐさを焼切ると、ママはお腹を押さえて「イタイイタイ!」と言われます。
熱さがキュッと入ると、1秒後に「イタイイタイ」の繰り返し。
お産の後の至陰は、確かに子宮収縮に効いていました。
助産師さんが子宮底の位置を触診すると、もうおへその4~5cm下まで縮んでいました。
普段は目に見えないお灸の効果を、目の当たりにして衝撃でした。